寝具専門店のプロがお届けする寝具のコラム

寝具のプロが教えるウール毛布の収納方法

寝具のプロが教えるウール毛布収納方法

ウール毛布は吸湿速乾性に富んだ、丈夫で便利な素材ですが、春から夏にかけては少し暖かすぎると言えます。暖かい季節には、大切に収納して、また秋から冬の寒い季節に活躍してもらいましょう。



ウール毛布を収納する前に

ウール毛布を収納する前に、まず汚れをよく落としましょう。家庭で洗えるものは洗濯する、ドライクリーニングに出すものはクリーニング屋さんに任せる。

それぞれの洗濯表示に合わせた方法でお手入れをし、汚れをよく落としておいてください。汚れたまま保管をすると、生地が傷み、収納している間に劣化してしまいます。

次に使うときに気持ちよく使い始めるために、寒い間に活躍してくれて「ありがとう」と、お手入れをしてあげてください。



ウール毛布を圧縮袋などで密閉する

収納方法のポイントの1つ目として、密閉してください。

羽毛布団を収納する際にかさを減らすために使われる、掃除機で空気を吸い込んで圧縮するような袋を使っても構いませんが、そういった袋の場合、袋の口がシーズンの途中で開いたりしないもの、必ずきちんとしっかりと密閉出来るものを選んでください。

なぜ密閉することにこだわるのかというと、ウールを好んで食べる害虫が数種類存在するためです。ウール以外にも、綿や麻、シルクなどの天然繊維は、害虫に食べられる危険性があります。そういった害虫の侵入を防ぐために、密閉できる保管方法にこだわってください。

圧縮する袋を使うと、湿気を防いでくれ、虫の侵入を防ぎます。圧縮袋は、袋の口がしっかり閉じるものを選びましょう。 また、圧縮袋の口がしっかり閉じるものでも、圧縮後に折りたたんだりすると袋の口が開いてしまう場合があります。圧縮袋の口があかないようなしまい方をしましょう。しかし空気を抜き、カチカチに固めて保管するため、毛布本来の柔らかさやなめらかさをつぶしてしまう収納方法です。

長期間の保管方法としてはあまりお勧めできません。 圧縮袋よりも、ファスナー式で開閉でき、ファスナーの端から端までしっかり閉じることのできる、毛布や掛布団用の収納袋のほうが、毛布をつぶすことなく収納できます。長期間にわたり保管を行う場合は、そういった袋を選ぶといいでしょう。

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防虫剤を使用する

収納方法のポイントの2つ目として、密閉できる保管場所に保管する場合でも、防虫剤を使用してください。

防虫剤には様々な種類があり、値段もそれぞれです。おすすめは、半年間程度の期間のもの、そして防虫剤自体のにおいがきつくないものです。

まず、防虫剤の期間ですが、3か月などは短すぎて、春から夏の期間、しまい込んでいる間に防虫剤の効果が薄れてしまいます。しまっている間中効果が持続するものを選びましょう。 次に、防虫剤のにおいですが、今はにおいがきつくないものも多く、またフローラルの香りやフレッシュな香りなど、香りにこだわった防虫剤もあります。

きつくないにおいのものを選びましょう。しまい込んでいる間に長い時間をかけて染みついたにおいは、洗っても落ちづらいため、好みでない香りの防虫剤を使うと、収納を終えて次に毛布を使用する際に、苦しい思いをします。

防虫剤の大きさは、使い分けましょう。毛布をしまう際に毛布といっしょにはさみながら畳んでしまいこめる小さな袋のタイプのもの。そしてクローゼットや押し入れの収納庫内にかけたり設置したりするタイプの大型の防虫剤も、併せて使用するといいでしょう。「少し多いかもしれない」、そのくらいの量で、害虫から毛布を守ってください。

色々な防虫剤を買い込んでも、3,000円程度の出費です。それで数千円~数万円する大切なウール毛布の安全を守れるのであれば、必要経費だと考えてください。



湿気の少ない場所にしまいましょう

毛布や布団などの布製品は、湿気やにおいを吸収します。湿気を取り除くことは、防虫というポイントにおいても大切です。

湿気の少ない場所にしまうか、クローゼットや押し入れ内部に湿気がこもらないように工夫してください。

害虫は暗く、空気の通りが悪く、適度に湿気のある場所を好みます。虫の好む条件を無くし、布団が湿気とともに匂いなどを吸い込まないようにします。部屋自体の換気、また、クローゼットや押し入れに除湿剤を置くなども効果的です。

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ウール毛布をしまう順番

毛布は、体の上にかけて使うものです。ですので、クローゼットや押し入れの中での収納位置として、下の方に配置するのは避けましょう。

柔らかさを保ち、型崩れさせず、余計なしわをつけないためにも、ウール毛布を収納したその上に重いものを置くのは避け、上のほうに置いてあげましょう。

敷布団をしまう場合は、敷布団を下にしまう。掛け布団はその上にしまう。掛け布団の上に重いものはいろいろとしまわないであげるようにしましょう。



ウール毛布を収納から取り出す時

暑い夏も終わり、秋もだいぶん冷え込んできた。そろそろウールの毛布を使おうかなと収納から出したとき、いくつかのお手入れをしてあげてください。

1つ目は、毛布の状態をチェック。虫食いがないか、虫がついていないかを目で見て確認しましょう。

2つ目は、陰干しをしましょう。防虫剤の成分を飛ばしたり、しまい込んでいる間のしわを伸ばしたり、ほこりを落とすためです。 秋であれば夏のような強い日差しも収まってきていると思いますので、天気予報をチェックし、曇りの日を選んで外に干してあげてもいいでしょう。

ウール毛布によく風を通して、しまっていた間のほこりやにおいを落とし、湿気を乾かしましょう。これでまた気持ちよく使えます。

・ウール毛布の収納方法 まとめ

・ 収納する前に汚れを落としてからしまいましょう!

・ 密閉出来る収納袋を活用しましょう!

・ 防虫剤で害虫からウール毛布を守りましょう!

・ 湿気の少ない場所で順番に気をつけてしましましょう!


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